過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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75:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]
2010/03/21(日) 16:16:30.92 ID:TgoUeT2o

「このままじゃ私も、貴方も助からない。だから当麻。もしも貴方が自分と私を護りたいと思うのなら」

 すっ、と真紅は、自分を抱える上条の左手に、小さな手を這わせた。

「えっ、なんだこれ」

 上条は状況も忘れて、自分の指を見た。

 いつからそこにあったのか。

 左手薬指に、小さな指輪が嵌まっている。

 もちろん上条にこんなものをつける趣味はない。趣味はないどころか、買うようなお金もない。その上、こんな位置に指輪をつけるような相手もいないのだ。

 真紅は上条の疑問に応える事なく、言葉を紡ぐ。

「誓いなさい。薔薇の指輪と、貴方の誇りにかけて。私のローザミスティカと、私の意志と、私自身を護ると」

 まるで場にそぐわない、厳粛な声が上条の耳に届く。

 そして真紅は、もう一度指輪にその繊手を這わせながら、

「そうすれば私は私の意思と誇りを持って、貴方を護るわ」

 と、告げた。



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