過去ログ - 智「さあ、おとぎ話をはじめよう」
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71:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2011/01/12(水) 23:20:15.58 ID:sZDacFKmo
央輝は僕を足蹴にして、自分もすぐさま避ける、という行動は間違っていなかった。
しかし――避ける方向を間違えた。
騎士から距離を取るのではなく、動きにくい懐の方向へと動くべきだったのだ。
騎士は一歩で距離を詰める。
央輝は今ようやく、着地した。
槍が、今度こそ獲物を逃さないと鋭く光る。
ズダン!と央輝は横に転がるように移動する。
縦に、槍の後傷がつく。
今のを交わしたのは流石裏社会で生きる尹央輝というところだろう。
だけれど――騎士はもう央輝を最初の生贄として認定したらしい。
後はない。
アヤヤ「ゆんちゃん!」
アヤヤの切羽詰ったような声。
それの意味を、央輝も分かっている。
次の攻撃は、もう避けられない。
――想像されるのは鮮血。
規模の違う一撃をその身に食らい、宙を舞う黒い少女。
そんな幻想を、僕は眼を閉じて首を振って振り払う。
させてたまるか!
だけど、どうやってやる?
――幻想の鮮血が――――
駄目だ!どうする、どうする、どうする!?
どうすれば、どうすれば――央輝を救える!?皆を助けられる!?
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