過去ログ - 智「さあ、おとぎ話をはじめよう」
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76:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2011/01/12(水) 23:38:39.98 ID:sZDacFKmo
それでも、竜は臆さない。
竜はどの世界においても最強と称される生物だ。
それがどんなに子供であろうと、引く理由がない。
騎士は竜へと槍の切っ先を向け、腰に構え、駆ける。
大きく、数歩。たったそれだけで距離は縮まる。
人間には大きい屋上というフィールド。数倍の大きさの生物には狭すぎる。
騎士が振るうのは槍、そして拳。
竜と、そして繋がる僕はそれを迎え撃つ。
轟音轟音、また轟音。
連続して振るわれる拳は捌くのが精一杯だった。
竜の体が重い。どうしようもないほどに。
まるでパソコンが難しい作業をやって処理落ちしているように。
相手が何をしてくるか、どんな動きをするかすらハッキリと視えているのに身体が追いつかない。
形勢は――変わらない。
智「ぐっ!?」
竜の腕のガードが真下から弾かれる。
捉えられた。
思うが同時、騎士がせせら嗤う。
表情すらないのに嗤ったのを理解した。
やられる――っ
ブォン!と風を切った。
それは――朱い尾。
ギィン!と酷く大きく、騎士の身体が揺さぶられ、後ずさりする。
今のをしたのは、僕ではない。
央輝「――よくも、私を驚かせてくれたな」
央輝が、怒りを不敵な表情へと変えていた。
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