19:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/05(水) 23:01:57.00 ID:fTbLwVYo
「それで?」
アイツはもしゃもしょと中身が零れないよう慎重にチョコパイを齧りながらどこか諦めたような表情で私に訊いてきた。
「いきなり呼び出してくれちゃった理由はなんですかね」
来たよ、来ましたよ。やっぱり来るわよね。
忘れててくれないかなーとか甘い期待を抱いていたけどそうは問屋が卸さない。
当然だろう。私は何も説明せず、どころか返事も聞かず一方的に呼び出したのだから。
私は表情に出さないように気をつけながら、いかにも何でもない風を装って答える。
「深い意味なんてないわよ。あえて言うならせっかくの休みに一人で暇そうにしてる奴への慈善事業?」
嘘。
「ほら、私ってば優等生だし。たまにはこうしてボランティアに精を出してるわけよ」
もっと言い様があるだろうに、私の口から出てきたのは意図していない辛辣なものだった。
元々本当の事を言う気はないけれど、それにしたって他にマシな台詞があるだろうに。
ほら、その証拠にアイツは嫌そーな顔してる。
「俺の相手って町内清掃とかのレベルなのか……確かに恵まれちゃいないが……」
何か思うところがあるのか、意外にもアイツは怒らずになぜかダメージを受けていた。
はあ……と溜め息をつき、アイツは紙コップに入ったコーヒーを熱いからかちびちびと飲みながらこう続けた。
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