過去ログ - 御坂「名前を呼んで
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239:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/01(火) 00:20:09.27 ID:d+YdCQMdo
「だからテメェは少し人の話を聞けって」

垣根は何度目になるか分からない嘆息を漏らした。

素粒子工学研究所。
第十八学区に存在する、学園都市の中でも高いレベルの機密を持つ研究施設である。

その一角、用途不明のだだっ広い実験区域に垣根はいた。
床は五〇×一〇〇メートルほどか。天井までも二〇メートルはある。
概算だが間違ってはいないだろうと断言できるのは模様だ。
恐らく一メートル間隔だろう、床にも天井にもびっしりと線が敷き詰められている様はさながら鳥篭を連想させられる。

地下を利用して作られたその広々とした空間は使われていなかったのか装置の一つも見られない。
今そこに存在するのは、垣根と、もう一人。

「……」

ぴん、と彼女が放り投げた長方形。
幾何学的な模様が印象的な材質不明のカードが空中にくるくると身を躍らせる。
投げられた勢いにカードは舞い上がるが重力に引かれ速度を失い、上昇と落下の間に一瞬の停滞を生む。

その一瞬、青白い光の帯が生まれ、真正面から直撃し、その作用によって光は千々に砕けてばら撒かれる。
高純度のエネルギーの塊。砕かれた分その量は拡散するがその一つ一つはそれでも十分な破壊力を持っている。

それが垣根目掛けて一斉に飛来した。
狙いも付けずぶっ放す。まるで散弾銃だ。
一筋でも当たれば必殺になりかねないその大軍を前に垣根は。

「問答無用ってどうかと思うぜ?」

ばさり、と白い翼を広げその全てを打ち落とした。


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