364:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/21(月) 01:20:37.14 ID:eRi0rbRXo
さて、と博士は一呼吸置き、馬場の操る機械の獣を顎で示す。
、 、
「馬場。それで心理掌握を運べるか。私が運ぶのは些か骨が折れる。もう年だな」
『はは、まだまだお若いでしょうに。大丈夫、背に乗せるのであれば可能です。
ただ、機動力は十分ですが落ちないか心配ですね……』
「その辺りからケーブルでも拝借するか。……おい、何か使えそうなロープ状の物はないか」
振り返り、博士はショチトルの方に向き直る。
彼女はフレンダの腰に手を回し肩を組むように抱き起こしていた。
博士の言葉にショチトルは顔を上げ、
「――いや、その必要はない」
冷たく言い放った。
「……どういう意味かね」
淡々とした物言いは彼女の常だが、その言葉にはもっとひやりとした――殺意のようなものが込められていた。
そんなショチトルに対し博士は慌てた様子もなく、至って事務的に問いを投げる。
対し、彼女は鋭い視線で博士を見据え、フレンダを肩に担いだまま答える。
「言葉通りの意味だ。この超能力者、私が貰う」
「…………」
説明としては不十分だが、答えとしては充分だった。
「――馬場」
変わらぬ調子で博士の一言が発せられると同時に、傍らに佇んでいた機械の獣がショチトルに飛び掛った。
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