539:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/04/05(火) 23:17:53.86 ID:QOFt/DkIo
恐らく、最高のタイミング。
武器を奪い、虚を突き、そして必殺の一手。
だが当たらない。
相手は空間移動能力者。
たとえ避けられないタイミングであっても認識された瞬間に攻撃は無力化する。
虚空に掻き消えた査楽。
その首が直前まであった場所を鋸の刃が切り裂く。
「ちぃっ――!」
浜面は舌打ちする。
このタイミングでも避けるか――!
査楽は臆病だ。
相手の背後に回るというその能力。
人質を取るというその選択。
それは常に相手の動きに注意を払っているという事に他ならない。
故に、最も敵に回した場合に組し辛い性質となる。
(どこに――)
考えかけて、考えるまでもなかったと思い返す。
査楽の目的はいわば浜面と同じ。
敵手の殺害は手段であり目的ではない。
背後に回るという能力の性質上、この場における可能性は二つ。
浜面か。それとも――、
「滝壺――!」
振り返ればそこには、彼女を後ろから羽交い絞めにする査楽の姿があった。
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