540:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/04/05(火) 23:56:43.71 ID:QOFt/DkIo
査楽は滝壺の首に右腕を回し引き摺り起こしていた。
彼女の両手は回された腕を剥がそうと抵抗しているが、指に力は入らず、弱々しくダウンジャケットを掻くだけだった。
「テメェ滝壺を――」
「動かないで下さい。滝壺さん、あなたも。あまり抵抗しないで下さいね」
ぐいっ、と見せ付けるように滝壺の顔を無理矢理起こし査楽は哂った。
「動けば、首を折ります」
「殺せないだろうが。殺せばそこでオマエの死は確定するからな。
滝壺はオマエにとって大切な交渉カードだ。人質の殺害は複数人いてこそできる。
盾がなくなればあとは一方的に蹂躙されるだけだ」
そうは言うものの浜面の背には薄ら寒いものが走る。
浜面が動けない事には変わりなかった。
万が一にも彼女を殺されてしまっては。
それだけは絶対に避けなければならない。
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