565:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/04/16(土) 00:04:08.95 ID:ysMFY1nFo
ばんっっ!! と大きな音を立て扉が壁を叩く。
中央制御室。その名の通り研究所そのものを総括するための部屋だ。
カメラモニターや何を意味しているのかも分からない計器類が壁一面をびっしりと埋め尽くしている。
そこでまず最初に感じたのは、空気。
むせ返るような血の臭い。
血と脂のべっとりと貼り付くような空気が室内には充満していた。
、 、 、 、、 、、
もっと直接的に表現するのであれば――飛び散っていた。
血肉が辺り一面にばら撒かれたそこはまるで戦場跡か、さもなければ屠殺場か生肉工場だ。
多分、元は研究所の職員だっただろう。
そういう到底人の形には見えないモノが散乱していた。
まるで爆撃にでも遭ったような有様だった。
銃撃ではこうまでいかない。刃物や銃器ではなく、蹂躙するような破壊がここであった事は間違いない。
「っぐ――――」
喉がえずきそうになるのを飲み込みながら浜面は意図的に感情を殺す。
今必要なのはこの悪夢めいた光景に顔を顰める事ではない
素早く辺りを見回す。死体は路傍の石ころと同じようなものだと言い聞かせて黙殺した。
何に使うのか分からないスイッチで埋まった操作盤。
何を意味しているのか分からないメーター類。
どこを映しているのか分からないモニター群――、
「――――麦野」
半分以上が砕かれるか何も映していないモニターの中。
どこかも分からない廊下を歩く超能力者の少女の姿を見つけた。
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