769: ◆LKuWwCMpeE[sage]
2011/02/07(月) 00:52:33.05 ID:3y0709oDO
「当麻………………?」
反応は、ない。
物音一つしない。
やはり、いなかった。
「いなかったねってミサカはミサカは…………」
探した少年の姿がなかった。
だが、美琴はそんな事ではもうへこたれなどしない。
「次、あの公園に行くわ」
少し落ち込んだ様子の打ち止めに対して、気にするなと言う意味合いも含ませて気丈に言う。
「掴まれ」
美琴が鍵を閉めるや否や、一方通行が美琴の腕を掴んだ。
打ち止めは既に彼の背中に張り付いていた。
「うん」
そして、視界は空中へと移っていった。
上条が自分との思い出の場所にいるのかどうかは分からない。
しかし、いてほしかった。
自意識過剰だと言われたっていい。
彼の特別でありたかった。
「ン──────」
すると飛びながら、一方通行の喉の奥からそんな声が聞こえる。
打ち止めも美琴にそれに気付き打ち止めが尋ねる。
「一方通行?どうしたの?ってミサカはミサカは聞いてみたり」
「…………。いや、何でもねェ。それよりももう着くぞ」
眼下に広がったのは緑が生い茂るあの公園。
美琴にとって、色々な…………本当に色々な思いが詰まったあの公園だった。
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