936: ◆LKuWwCMpeE[sage]
2011/02/11(金) 23:58:02.73 ID:IZ5RBuRDO
だから、『脳が未完成の内』ではないと能力の発現見込めないのだ。
「つーわけで自分で出来ねェと少しでも思ってンなら、絶対出ねェ」
「なるほど…………」
一通り説明した後だが、分かった様な分からない様な表情を浮かべる佐天。
確かに、自分は無理だと思ってしまっていた。
絶対、出る筈が無いという気持ちが少しでも脳内にこびりついていた。
でも今は違う。
一方通行の補助があったとはいえ、先程能力を実際に使い風を起こした。
だから。
「もう一回、やってくれませんか?」
出来た時のイメージを定着させておきたい。
絶対、出来るんだと自分に自信をつけておきたい。
「ン」
一方通行が佐天の頭に手を置き、再び風のベクトルを操る。
佐天の目は先程とは違い、希望を秘めていた。
景気付けに少し強めのやつにしてやるか、とその目を見て考えていた一方通行。
己のベクトル操作で、彼女が起こした『無風』をレベル4と同等の力に増幅させていく────
ガギンッ!
その瞬間、ドアが飛んだ。
「ぶほっ!?」
レベル4もの力になると、大型トラックでさえ動かせる程のその力。
一方通行の操作によって玄関先にむけてコントロールされ、放たれた空力は、ドアを吹き飛ばす事など造作もない。
ドアが外れた大きな音と共に、飛んできたそのドアに吹き飛ばされたのだろう少年の悲鳴が響き渡った。
「げっ!?」
「当麻ぁっ!?」
佐天がヤベ、といった表情をし、同時に少年の隣にいたのだろう少女の叫び声が響く。
「ナイスですの!」
上条の最後に耳に届いた言葉は、佐天に対する黒子の嬉々とした称賛の声だったという。
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