過去ログ - 俺の妹が身長180cmなわけはない
↓ 1- 覧 板 20
519: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/03/22(火) 18:01:04.56 ID:/jaFti/Vo
第十四話(沙織√)
始業式終了後、俺と沙織と黒猫の三人で改めて俺の家に集まることになった。
桐乃も誘ったのだが、部活があるとのことで残念ながらいつもの面子が勢ぞろいとはいかなかった。
「いやあ、黒猫氏の制服姿は新鮮でいいですなあ!」
「そういうあなたはなんでいつものござる口調なのよ」
いつものオタクファッションならいざ知らず、制服着た女子高生がぐるぐる眼鏡を装備してござる口調で喋るというのは……見るに堪えない。
なんというか、心のどこかが痛い。お願い沙織。せめてどちらかに統一して。
「う〜む、どうも不評なご様子。しからば着替えますゆえ、しばらく外でお待ちいただいても?」
「あいよ」
結局、いつものオタクファッションに落ち着くわけね。
すっくと立ち上がり、ドアを開けてそのまま沙織の部屋を出る。すると、なぜか黒猫も俺に続き部屋を出る。
「あれ? おまえも出るの?」
「私にのぞきの趣味はないのよ」
のぞきって……女の子同士で何言ってんだ? まさか、そっちの趣味があるんじゃないだろうな?
藪蛇になっても困るから深くは追及しないけどさ。
「沙織も言ってたけど、制服姿も新鮮でいいな」
「…………莫迦じゃないの?」
途端に、むすっと不機嫌になる黒猫。
あ、あれ? 沙織が言った時は何もなかったのに、何で俺が言うと不機嫌になっちゃうの?
女の子の、とくに黒猫の考えることはさっぱりわからん。
「お待たせいたしました!」
沙織の大きな声とともに勢いよく扉が開き、その勢いのまま扉が俺に打ち付けられる。
「っぐぐ……」
顔面を抑えうずくまる俺。ふっ、と鼻で嗤う黒猫。慌てて俺に駆け寄る沙織。
ここに桐乃がいれば、ぷっと吹きだしていたことだろう。
「そういえばさ」
「どうされました?」
「入学式の日、おまえその制服着てたっけ?」
ゲームやアニメの話題で盛り上がっていた最中の、唐突な話題の転換に沙織と黒猫は少し驚いたような顔をした。
別に今聞かなければならないようなことではないのだが、思わず口をついて出てしまったのだ。
俺の記憶によると、うちの学校で入学式が行われたはずの日、沙織は普段着だったと思うんだが。
出掛ける瞬間と帰ってきた瞬間を目撃したわけじゃないから、出掛ける寸前と帰ってきてすぐに着替えたってんならそれまでなんだけどさ。
533Res/332.38 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。