過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.6
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626:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]
2011/01/10(月) 21:11:25.52 ID:2bl3+4MAO
……
…………
………………

かろうじて平静を取り戻したところで改めて大きく一息つく。

そんなあたしに兄貴が語ったのはまるきり荒唐無稽な、それでいてどこか信じさせるような、
普段なら一笑に伏すチャンチャラおかしな、それでいて今しがたの場面を説明できるような
そんな話だった。

「シフト?」
「そう。入れ換わり、押し出し、言い方は幾らもあるけどな」

要するに自分は違う時間線にいた高坂京介が何の因果でか追いやられ
意識だけシフトする形で結果玉突き事故のように本来ここにいた京介を押し出してしまったと

「……SFの定番ね」
「だな。コテコテの古典だ。現実にあるとは思わなかったぜ」

hahahaと芝居がかった笑いで間をとってから

「安心しろ。元々の原因は不明だがシフトのトリガーはわかったんだ」
「そ、そうなんだ」
「こう見えて俺も元いた場所に帰るのに必死でな。無駄に何度もシフトを繰り返してはないさ」

この兄貴の言うことは多分ホントなんだろう。
それでも外見はよく見知ったもので、とても別人とは見にくく、妙な感覚にとらわれる。

「じゃぁ、あんたがシフトしたらどうなるっての?あたしの…あたし達の兄貴は戻ってくるんだよね?」
「ああ、生憎俺は居なくなるから直ぐにかは保証できないが。桐乃の愛しの兄貴はじき戻るよ」
「誰が愛しのだっつの」
「言わせとけよ、これぐらい」

確かに目の前の高坂京介はあたしの兄貴とは別人らしい。こんな軽快なノリじゃなかったもん。
そこでふと思い立って、訊ねてみた。

「あんたは元いたとこでは、その……妹と仲良かったの。あたしらとは結構違うんじゃん?」

「大して違わないって。おまえたちと同じさ、すこぶる仲は良いよ」

とっても同じとは思えないんだけど。
ウチの唐変木はこいつみたいに何気無く妹を、だ、抱き寄せたりなんてしないし。
あんなのが自然な関係とか変態兄妹もいいとこよね。裏山。



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