過去ログ - 垣根「お前が欲しい」初春「……は?」
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160:suzuna ◆XvsKHLIHQc
2011/01/29(土) 11:17:10.01 ID:eGmlvHHwo
「……お前等に話したい事がある」

垣根は深刻そうな顔で言う。

「バカバカしいかもしれねぇが、これは事実だ。よく聞いてくれ」

しっかりと顔を上げて言う。

「俺は最近夢をみる。記憶が改変され、俺の記憶は一方通行と戦闘する前の記憶だ。だが、消されたと言っても…夢に出てくる。一方通行と戦い、"何故か負け"そして、その後…」

ゴクリと唾を飲む。

「俺は、未元物質だけを産む、機械になっていた。学園都市の武装兵器の資源を作り出す機械だ。あくまで夢。夢なんだが…妙にリアルな夢。数日間考えた、何故あんな夢をみるのか。それは実際にあったから、という結論に至った。そして、俺がこの身体に戻ったのは…」

皆の顔を見る。
私は思わず答えてしまう。

「戦争が…終わったから?」
「その通りだ。多分、不必要となったからだろう。俺が産んだ事を知らない未元物質が必ずどこかにあるはずだ」

未元物質。この世には存在しない物質。
確かに、その物質で武装をすれば…どんな攻撃をも弾き、どんな攻撃からも身を守るだろう。
垣根がそれを証明している。

「だから、俺は学園都市を許さねぇ。絶対にな」

垣根は拳を作り、握りしめる。
心理定規は新聞を読んでいた。読めるのだろうか?
絹旗はまだ泣いている。ボロボロと涙をこぼし、鼻をすすっていた。
私はと言うと……また学園都市に絶望していたのかもしれない。



「垣根さん」

話が終わった後に、個人的に垣根に話したくて話しかける。

「なんだ、他に何かいい情報でもあったのか?」
「い、いえ…そうじゃないんですけど」

どう言えばいいのだろうか。
これはずっと聞きたかった事。

「垣根さんは………




一方通行を殺した後はどうするんですか・・・・?」



聞いちゃいけないような気がして、ずっと聞けなかった。
一方通行を殺せば、メインプランとなる。
だが、今の一方通行はメインプランとしての一方通行じゃないかもしれない。
それは統括理事会にしか分からない。

だから、垣根に聞く。
仮に殺せたとしても、どうするのか。

「………さぁな」

その答えは分からない。

「あの野郎を倒した所で、どうにもならないのかもしれねぇ。単なる自己満足。滅茶苦茶な理由かもしれねぇが、そうでもしねぇと自我が保てねぇ。俺は一回死んだ人間。一回あいつに殺された人間。本当はここに居てはいけない存在。だから……」

「まさか、殺したら自分も死ぬとか言いませんよね」

「……」


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