969:とある複製の妹達支援[saga sage]
2011/10/13(木) 15:53:24.95 ID:fTCFma7Ao
美琴「でも、今は慎重になって動かなくても……ずっとそのままって訳にもいかないわよね」
安達「――どの道、一戦交える羽目にはありそうじゃん。その前にウチの新倉には起きてもらいたいんだけどな」
美琴「……ねぇ、訊いてもいい?」
安達「ん?」
美琴「先刻の話……どこまでが本当?」
安達「はて、何の事かなぁ?」
とぼけてはいるが、内心では自分の嘘の下手さに軽くショックを受けている。
美琴「兄弟とか、孤児とか……」
安達「あれ、信じてない? うわっ……ショックじゃん……」ニヘラ
美琴「どうせなら、発言と表情を合わせた方が真実味が出るわよ」
安達「――嘘は言ってないぜ?」
美琴「でも、全部を話した訳じゃない……って事かしら?」
安達「……ぶっちゃけるとな」
美琴「実際、隠してるのに……何故か隠すつもりがない風に聴こえるわね」
安達「ははは。まぁ、否定はしないじゃん……でも、それは俺の個人的な事情なんでな」
美琴「……それなりに付き合いの長いアイツにも話せないような事情?」
安達「そんなとこかなぁ」
美琴「ふーん……」
――実際、何か隠しているのは確実だ。
しかし……現状、協力的な姿勢を崩していない少年相手に、美琴はどの程度踏み込んでもいいのか、と測りかねていた。
美琴「(アイツとの事でも借りがあるのよね……)」
それに風紀委員――つまり、黒子の同僚でもある事実が、不安と信頼を同時にもたらす。
美琴「まぁ、とりあえずは信用してあげるわ」
それは自身の戦闘力に自信があるからこその言葉だった。
万が一、この少年が自分や黒子……そして、『彼』に敵対するような事態になっても自分が何とかすればいい、と。
安達「そいつは重畳じゃん」
自負心から生まれた、楽観にも近い余裕だったが、ある意味で彼等の素性に注意を払うのは徒労であった。
元々、学園都市で呑気に学生をやっていた安達は、個人的に上条と友好関係があるので彼の味方でもある訳だが、
他の生達に関して言えば、その立ち位置は上条当麻よりも御坂美琴の方に近い。
……何しろ、二万人の『妹達』を救う為に学園都市に潜入しているのだから。
安達「(そんな事、口が裂けても言えやしないが)」
それこそ、自分達の秘密が露見してでも、そちらを隠し通さなくてはいけない程に。
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