過去ログ - 佐天「嫁にして下さい!」 一方通行「ゴメン、ちょっと待って」
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138:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[sage]
2010/12/14(火) 23:34:04.55 ID:BQbw8is0

すっかり街は夜の空気を漂わせ、街灯やコンビニの灯りが街の輪郭を浮かび上がらせている。


「すいません。わざわざ送ってもらっちゃって」
「今更だなァ。そう言うならもっと早く帰ろうって思わねェのか?いつもいつも飯食って行きやがって」
「えへへへへ〜」

ぺろりと舌を出す佐天に、一方通行は何も言わずに溜め息を吐く。二人は肩を並べて歩く。杖を付く一方通行の歩調に佐天が合わせる。

月を見上げながら佐天はぽつりとつぶやいた。


「ねぇ、一方通行さん。第一位って…どんな気持ちですか?」


一方通行は僅かに目を見開く。

向けられた質問にではない。
その質問自体はいつか向けられると思っていた。彼女は無能力者であるのだから。


一方通行が驚きに言葉を失ったのは、彼女の声。
いつもの佐天の声とは思えないほどに悲痛な声にだ。


知り合ってまだ二週間にもならないが、いつも笑い、驚き、明るい彼女は、一方通行からすればひまわりのような少女だ。


「……さァな。俺ァ超電磁砲とは違う。最初から一位だった。
だから達成感だとか、努力の秘訣だとか聞かれてもわかンねェ」


そォいう話しなら超電磁砲に聞けと、噛み締めるように呟いた。
自分に彼女を励ます気の利いた言葉が吐けるとは思っていなかった。

しかし、佐天はゆっくりと首を振る。




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