過去ログ - 佐天「嫁にして下さい!」 一方通行「ゴメン、ちょっと待って」
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166:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2010/12/15(水) 22:45:37.28 ID:plvK0H60


「恥じらいを持つなンざァ…アイツもなンだかンだ言って成長してやがンだなァ……」

顔を真っ赤にした番外個体は荒々しくリビングを後にする。

彼女の出て行った方を見つめながら、しみじみと、感慨深げに呟いた一方通行に噴出す。

「なンだよ?」
「それ父親の台詞よ丸っきり」
「いいだろォが別に」

打ち止めだけではない。
番外個体、そして他の妹達は彼にとって守るべき家族である。
完全な庇護すべき対象として見る姿勢は兄というよりも父親。だからこそ、彼女達から向けられる暴言も受け止められるのかもしれない。

さながら思春期の娘を持った父親。

どれだけ暴言を吐かれようと邪険に扱われようと、娘を守ることを放棄する父親が居ないことに似ているのかもしれない。


「ま、それはいいとして。なるほどね…」

芳川桔梗が一方通行の前に彼専用のカップを置く。熱々の湯気が立ち上るカップを手にすると、一口だけ飲む。
安っぽく、舌にべとつく苦味。
インスタントの味に顔を顰める。すっかり自分が佐天の淹れる珈琲に慣れ親しんでいることに気付く。
その事を考えぬよう舌に絡まるべとつきを気にしながらコーヒーをもう一度口にする。
くすりと芳川が小さく笑う。



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