過去ログ - 佐天「嫁にして下さい!」 一方通行「ゴメン、ちょっと待って」
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441:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2010/12/26(日) 01:44:07.26 ID:c29MpCE0
そっと、少女が安らかに眠れるように瞼を閉じさせる。大した欺瞞だ。糞にも劣る偽善だ。死ねばいい、舌打ちが零れる。
まるで謝罪をするような行動に、しかし意味など無い。死んでいる少女達へ向ける言葉を自分は持たない。
自分がどうしようもない屑だということをこうして夢の中で確認することしか出来ない。
少女の頭を子猫を抱き上げるように胸の中に収める。優しく、包み込むように、もう痛みを感じることなど無いように。
しかし、この行動にもやはり意味は無い。死んだ者に出来ることなど何もない。
以下略



442:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2010/12/26(日) 01:46:21.71 ID:c29MpCE0

抱きしめていた少女の頭部が、重みを変える。
血に濡れていた手が、雪に熱を奪われた氷のように冷え切っている。
感覚の無い手で抱き上げるのは少女の頭部ではなく、自分が守り抜くと決めた幼い少女。
嘗てのように荒い息を吐いて、顔面を蒼白にした姿ではなく、死んだように静かに眠る幼い少女。
以下略



443:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2010/12/26(日) 01:48:26.12 ID:c29MpCE0

目の前には倒れ伏す少女。
仰向けに倒れる少女。

白い服に、花のように赤い雫を散らせた彼女の側に近づき、跪く。
以下略



444:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2010/12/26(日) 01:51:40.75 ID:c29MpCE0

少女の唇が開く。歯を食いしばる。


「どうして騙してたんですか?」
以下略



445:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2010/12/26(日) 01:54:08.22 ID:c29MpCE0



「ミサカ達のことはどうでもいいの?」
以下略



446:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2010/12/26(日) 02:00:17.86 ID:c29MpCE0

「キャッ」

可愛らしい悲鳴は目の前の少女から。
赤い髪を二つに結んだ少女の顔が息も触れそうな距離にある。
以下略



447:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2010/12/26(日) 02:00:49.31 ID:c29MpCE0

「チッ…余計なお世話だ」

バツの悪さを誤魔化すように舌打ちし、突き放すように結標の腕を放す。
結標は一瞬ムッとするものの、一方通行の素直じゃなさに慣れているのか、溜息だけで言い返さない。
以下略



448:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2010/12/26(日) 02:07:13.19 ID:c29MpCE0


「アステカー」

イラつくくらいに爽やかな掛け声と共に海原光貴がドアを開け放つ。
以下略



449:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2010/12/26(日) 02:08:37.74 ID:c29MpCE0

アステカはひとしきり笑い終えると、結標に声をかける。


「ああ、そうです結標さん。引き取りに行きたい荷物があるのですが、手伝って頂けませんか?」
以下略



450:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2010/12/26(日) 02:14:56.21 ID:c29MpCE0

「さてと」

海原と結標が去ったのを確認してから、土御門がゆっくりと一方通行に視線を向けた。
以下略



451:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2010/12/26(日) 02:15:30.47 ID:c29MpCE0
「だから、わかりやすすぎんぜ。第一位」
「ハッ…まさか、テメェがそこまで人様のプライベートに首を突っ込んでくるたァな。何だ、その内教師の真似事みてェに人生相談でもする気かァ?」
「まっさかぁ。妹に夜中馬乗りにされながらだったら考えてみるがにゃ〜人生相談」

けらけらと笑う土御門に、一方通行は苛立つ。
以下略



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