過去ログ - 佐天「嫁にして下さい!」 一方通行「ゴメン、ちょっと待って」
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494:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2010/12/28(火) 00:20:39.31 ID:YzNGWyE0


「は ―――― 」

何を言ってるのだこいつは?何を言っている?

「ははは ――― かかかはははは、ははは ―――……」

悪党であることを信じない?俺が悪党ではないだと?

「……お前、本当に馬鹿だなァ……」

コイツは本当に馬鹿なガキだ。当たり前の常識すら知らない。

「お前、ちゃんとわかってンのか?一人だとか二人じゃねェンだ。過失でも、正当防衛でも、偶然でも、事故でも、冤罪でもねェ。
純然たる俺の意思でブチ殺してやってンだぞ?一万もの人間を。砕いて、焼いて、埋めて、轢いて、潰して、裂いて、抉って、切って…
思いつくことをやり尽して、殺してきたンだぞ?そういう奴を世間じゃ『悪党』って呼ぶンだよ」

そうだ、それが当然のことなのだ。
自棄になっているのではない。
自嘲で言ってるのではない。

それは真っ当な『事実』だ。

「そうかもしれません。でも、違うと思います」

まるで子供のダダだ。打ち止めがごねた時のような、どうにもならない苛立ちと困惑に言葉を失いかける。
冗談じゃない。こんなただの、普通の、無能力者のガキに、一体何を自分は乱されているというのだ。


「は、違う?じゃあ、何が違うンだァ?」

「だって……貴方の言ってる昔の貴方と、私の知ってる今の貴方は違うんだもん」

「………はァ?」

今の俺を見て、それで違う?何がだ?昔も今も、俺は俺だ。
コイツは話しを聞いていたのか。この話しは至ってシンプルなのだ。
学園都市最凶の怪物は『最強を目指して、更に強くなる為に一万人もの人間を殺した』それだけのことなのだ。
それに対する答えは『この人殺しの悪魔』という罵声が正しい。
それをわけのわからない屁理屈で。怒りがぐつぐつと湧き立つ。

「じゃあ、今の俺がお前的には悪党じゃないからノープロブレムってかァ?おめでてェなァ」

佐天は、もどかしげに首を振る。

「…ホント、上手く言えないんですけど……一方通行さんは確かに加害者で、罪をいっぱい背負っちゃってるって、それはわかるんです。私にだって。
でも…一方通行さんは悪党だって…私にはどうしても思えないんです」



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