過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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11:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga]
2010/10/24(日) 16:15:43.88 ID:lnwWc/Yo
ほんの少し一方通行の様子を観察してみただけだが、やはり彼はどうにもこういうやり取りに不慣れなようだった。
反応に困っている気がする。
上条がそんなことを考えながらふと時計を見やってみると、もう完全下校時刻をだいぶ過ぎてしまっているではないか。
確か美琴の寮には門限があったはずだと思い当たった上条は、まだ一方通行と何事かを話しているらしい美琴に声を掛ける。

「ビリビリ、そろそろ帰らないとやばくないか? お前、確か寮に門限あったよな?
 それに一方通行もまだ本調子じゃないだろうし、また今度お見舞いに来ることにしてもう帰ろうぜ」

「へ? ああっ!?」

壁に掛けられている時計を見て、美琴は本日何度目かになるか分からない蒼白な顔をした。
美琴は大慌てで床に置きっぱなしにしていた鞄を引っつかむと、反対の手でがっしりと上条の腕を捕まえた。

「今日は本当にごめんなさい! 早く良くなるといいわね! それじゃ、またお見舞いに来るから! じゃあね!」

「お、おいコラビリビリ! なぜ上条さんの腕をつかんでいるのでせうか!? は、放してええぇぇぇ……」

美琴は暴れる上条の腕を掴んだまま、足早に病室を飛び出していった。抗議の言葉も完全無視だ。
急いでいたために開け放されたままになったドアから、引き摺られていっているらしい上条の悲痛な悲鳴が聞こえてくる。
呆然としながらその様子を眺めていた一方通行は、やがて我に返ると呆れながら呟いた。

「……変な奴ら」

「ま、賑やかで良いんじゃないかな? 病院で騒ぐのは、あまり褒められたことじゃないけどね?」

今度は窓の外から騒ぎ声が聞こえてきたのでふとそちらに目をやると、ちょうど上条と美琴が病院から出てきたところだった。
病院の敷地内なのだから騒いではいけないのではないかと思ったが、二人は完全にお構いなしだ。
流石にここからは内容までは分からないが、何やら言い合いをしながら帰っていく二人を眺めながら一方通行は再び同じことを呟いた。

「変な奴ら」


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