過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
↓
1-
覧
板
20
10
:
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage saga]
2010/10/24(日) 16:14:52.21 ID:lnwWc/Yo
少年は病室の窓際に置かれたベッドの上で、半身を起こして開け放たれている窓の外を眺めているようだった。
白い病室と殆ど同化してしまっている程に白いその少年は、三人分の足音に気付いてこちらを振り返る。
「ンだァ? まだ何か用か?」
「いや、例の子達が君に謝りたいらしくてね? 連れて来ただけだよ」
医者の言葉に、少年は医者の後ろに佇んでいる二人の方へと目をやった。
見たこともないような鋭い真っ赤な瞳に見つめられてぎくりとするが、美琴は怯むことなく口を開く。
「あ、あの、ほんとに申し訳ありませんでした。ついいつものノリで電撃を……、不注意でした。ごめんなさい」
「……別に、謝られるほどのことじゃねェ。アイツよかマシだ」
最後の方は本当に小さな声だったので聞き取れなかったが、とりあえず少年はそこまで怒っているわけではなさそうだ。
不機嫌そうに見えるのは、どうやら天然のしかめっ面なだけらしい。
少年の言葉に、深々と頭を下げていた美琴は顔を上げると、ほっと胸を撫で下ろした。
「俺も、ちょっと考えれば、あのまま行けば巻き込まれるのは分かってたのに、すみませんでした。えっと……」
「……一方通行で良い。ここの奴らはそう呼ぶ。あと、むず痒いから敬語もいらねェ」
「そ、そっか。とにかく、身体の方は何事もないみたいで安心したよ。あ、俺は上条当麻。こっちはビリビリ。
これも何かの縁だし、何か困ったことがあったら俺を頼ってくれ」
「誰がビリビリかッ!! ……わ、私は御坂美琴よ。よろしく」
流石に病院内なので電撃のおまけは無かったが、美琴の鋭いツッコミを受けながら上条は一方通行に向かって手を差し出した。
一方通行はそれを見て少し驚いた顔をし、そして少し躊躇ってからその手を取って握手した。
続いて美琴とも握手をしていたが、どうも動きがぎこちない。こういうことに慣れていないのか、人見知りなのだろうか。
「お医者さんから話は聞いたわ。私はこう見えても超能力者だから、そっちの無能力者よりは頼れると思うわよ。
それから、私は風紀委員の知り合いがいるんだけど、アンタのことは伏せて『一方通行』について調べたいと思ってるの。
風紀委員や警備員と関わりたくないみたいだからちょっと迷ってるんだけど、大丈夫かしら?」
「あァ。その程度なら構わねェが……」
「それから私達、この辺りには結構詳しいから、外出できるようになったらこのあたりを案内してあげるわ。
この辺のことも覚えてないだろうし、一応見回っておいたほうが後々便利でしょ?」
「そ、そォか。助かる」
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
1002Res/1072.87 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1294936403/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice