過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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◆uQ8UYhhD6A
[saga]
2010/11/18(木) 01:42:38.56 ID:4wteoHEo
「おや、やはり気付いていなかったようですね。
寮の門限、思いっ切りぶっち切ってますよ? とミサカはお姉様に残酷な現実を突き付けます」
「…………、ぎゃあああああ!! すっかり忘れてた! 黒子にも連絡してない!」
美琴はものすごい悲鳴を上げるが、今更どれだけ嘆いたところで門限である八時二十分をぶっち切ってしまったという事実は変わらない。
そんな彼女を眺めている御坂妹は憐みの表情を浮かべているが、しかし残酷な現実を叩きつけ続ける。
「帰ったらあの鬼寮監のお仕置きが待っているのでしょうか。首コキャですかねえ、とミサカは遠い目をしながらお姉様を憐れみます」
「ど、どうしよう……。今度という今度こそ殺される……」
「聞くところによるとお姉様は門限破りの常習犯だそうですね。
自分でこんなことをしておいてアレですが、確かにそろそろ危ないかもしれません、とミサカは他人事のごとく気楽に分析します」
衝撃の真実を告げられた美琴の顔は、クローンとはまったく関係無いところで真っ青になっていた。
しかし一頻り打ちひしがれた後にはっと我に返った美琴は、御坂妹の肩をがしっと掴んで前後に揺すり始める。
「いや確かにそれも重要だけど、アンタはどうして作られたのかとか調整って何なのかとか色々訊きたいことがあるのよ!」
「ミサカの製造理由はトップシークレットですが、調整というのはミサカたち不安定なクローンを延命させるための処置のことです。
ですが今回については、調整とはお姉様を誘き出す為の方便ですので実際には行っておりません、とミサカは懇切丁寧に説明します」
「……それは、つまり嘘ついたってこと? どうしてそんなこと……」
「お姉様に逢いたかったからです、とミサカは行動の理由を明かします」
御坂妹があまりにもまっすぐな瞳をして見つめてくるので、美琴は一瞬言葉に詰まってしまった。
その瞳が嘘をついているようには見えない、が、それでもどうしてもクローンに対する疑念を拭うことができない。
目的が、理解できなかった。
「……どうして、嘘をついてまで私に逢いたかったの? 目的は?」
「はて。妹が姉に一目会いたいと願うのは、当然のことではありませんか? とミサカは首を傾げます」
「い、妹とか姉とか……。アンタたちは私のクローンでしょ? 私はアンタの姉じゃないし、アンタは私の妹じゃないわ」
「……ふむ。確かにその通りですが、現にミサカたちはオリジナルのことを生みの親として慕っています。
ですのでミサカたちはオリジナルに対する親しみと感謝を込めて、あなたのことを『お姉様』と呼ばせて頂いているのです。
正確には母に近いのですが、流石に中学二年生で、しかも外見年齢が同じ人をお母様呼ばわりするのはどうかと思いましたので、
こうして『お姉様』という呼称に落ち着いたわけです、とミサカは愛称の理由について説明します。
それにオリジナルと言うのも何だか愛の無い名称だとは思いませんか? とミサカはお姉様に同意を求めます」
「……よく、分からないわ」
美琴は難しい顔をしながら眉根を寄せた。
その表情の理由は、御坂妹の考えを理解できないからなのか、怒涛の展開についてこれないだけなのか。
どちらにしろ、彼女が混乱しているのは間違いない。
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