過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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139: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/11/20(土) 21:25:59.07 ID:paIcwrUo
美琴は反論しようとするが、その前に店主はさっさと店の奥へと帰って行ってしまった。
まあ確かに他人が見れば姉妹にしか見えないんだろうけど、と心中で文句を言いながらアイスクリームに口をつけようとすると、
彼女はふとすぐ近くから視線を感じた。

「……な、何?」

「ミサカもそれを食べてみたいです、とミサカはおねだりしてみます」

「だ、駄目! アンタにはそれがあるでしょ!」

「ではお姉様にもミサカのを一口分けるので、お姉様もミサカに一口下さい、とミサカは食べさせっこを提案します」

「うぐ……、まあ、それくらいなら良いわよ。私もちょっと食べてみたいし……」

「では決まりですね、とミサカは早速お姉様にアイスを差し出します」

言いながら、御坂妹はアイスに付属していたスプーンで自分のアイスをすくって美琴に向かって突き出した。
俗に言う『あーん』と言うやつだ。
美琴は少し逡巡したが、少し顔を赤くしながら思い切ってそれに食いつく。バニラアイスだった。

「美味しい……」

「そうでしょう。ではお姉様のも分けてください、とミサカはわくわくしながら待ちます」

「はいはい」

呆れたように返事しながら、美琴は同じように御坂妹にアイスを分けてやる。
魚が釣り針に食いつくみたいにそのスプーンに食いついた御坂妹は、美琴のチョコミントアイスをじっくり味わって食べていた。

「こちらも美味しいです。アイスとはこのように美味なものだったのですね、とミサカはこの美味しさに感動します」

「大袈裟ねえ……。確かに美味しいけどさ」

「それに、施設での栄養摂取は点滴や錠剤によって必要最低限分だけ補給する、というものだったのでこのような食事自体が新鮮なのです、
 とミサカはそもそも経口摂取による栄養補給自体がミサカにとって価値のあるものだということを説明します」

「……ふ、ふうん、そうなんだ。ねえ、ちょっと小腹も空いたしあそこでハンバーガーでも食べない?」

「食べます! とミサカは願ってもない提案に即座に食い付きます」

御坂妹はあまりにも勢い良く返事をした所為でコーンの上のアイスを落としてしまいそうになったが、ギリギリのところで踏み止まった。
それを見た美琴は現金だなあと苦笑いしながら、御坂妹を引き連れてハンバーガーショップへと向かおうとした、が。

「ようお嬢ちゃんたち、こんな時間にこんな場所で何してるんだい?」

「俺たちと遊ぼうぜ。帰りも送ってやるよ」

「いつ帰れっかは分かんねえけどなあ。ぎゃはは!」


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