過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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173: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/11/27(土) 16:50:18.48 ID:1DNSA0ko



「ゲコ太! ゲコ太!! やっぱりすごく可愛いわ!」

遊園地に入場してからずっと血眼になってゲコ太を探し続けていた甲斐あって、遂に美琴はゲコ太との邂逅を果たしていた。
周囲には他にもゲコ太に群がっている子供たち(当然美琴より遥かに幼い)が居るのだが、美琴はまったく気にせずにはっちゃけている。
人目を憚らないというのはこのことか。
そしてそんな彼女を、他の三人は少し離れたところから眺めていた。

「まあ、他人の振りをしようにも御坂妹がいるから無理なんだけどな! どう見ても姉妹にしか見えないからな!」

「誰に向かって話し掛けてンだ? とにかく、さっさと記念撮影するぞ。そォすればアイツも満足するだろ」

「では、その辺りの人に撮影を頼んできますね、とミサカはカメラを手にちょうど良さそうな人を物色します」

「それなら俺が頼んで来るよ。御坂妹そういうの苦手そうだし。ほら、カメラ貸してくれ」

「あァ、それなら俺が撮る。貸せ」

一方通行は上条が御坂妹から借りたカメラを受け取ろうと手を伸ばしたが、上条はその手をひょいっと避けてカメラを逃がしてしまう。
上条の行動に一方通行は一瞬意味が分からないというようにきょとんとした顔をしたが、
やがてそれを遊ばれていると受け取ったらしい彼はぎろりと上条を睨みつける。しかし一方の上条は、至極真面目な顔でこう言った。

「いや駄目だろ。こういうのは全員で映らないと」

「はァ? いや、俺はこォいうのは……」

「ミサカも全員映ってる写真の方が良いと思います、とミサカは上条当麻に同意します」

再びカメラに向かって手を伸ばそうとした一方通行の前に、今度は御坂妹が割り込んでくる。
それを見た一方通行は、伸ばしていた手を引っ込めると小さくため息をついた。

「何なンだその拘りは。一人ぐらい映ってなくてもイイじゃねェか」

「駄目だ。やっぱりこういうのは来た全員で撮らないと、後で皆でアルバムを見直した時に寂しい思いをすることになるんだぞ?」

「……アルバムなンか、見ねェよ。イイから貸せ」

「駄目です。全員で撮るのです、とミサカは強硬に主張します」

「あ、すみませーん! 写真撮ってもらえますかー?」

流石に二人掛かりで来られてしまったら、松葉杖を突いている一方通行には太刀打ちできない。
彼はそれで漸く観念してくれたのか、嫌そうにしながらも道行く通行人に写真を頼みに行く上条を黙って見送っていた。
暫くして適当な通行人を連れてきた上条は、カメラの使い方を一通り説明すると戻ってくる。


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