過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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230: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/12/11(土) 21:08:20.87 ID:gv3XuLoo

「うぜェ」

「バッサリ!? 結構真面目に言ったのに! 流石の上条さんもへこむんですけど!」

「だァかァらァ、オマエの世話になるよォなことはなにもねェっての。大体オマエ、俺より弱いだろォが。足手纏いだっての」

「うぐぎぎぎ……」

上条は忌々しげに呻いたが、正直なところ一方通行の言う通りなので何も言い返せない。
一方通行は飲み終えた空き缶をゴミ箱に投げ込みながら立ち上がり、軽く背伸びをすると何処か遠くを眺めながら口を開いた。

「話は変わるけどよォ、今度どっか行かねェ?」

「へ? 別に良いけど、お前から誘うなんて珍しいな。何かあるのか?」

「もォすぐ退院だからな。……記念ついでにまたこの辺りで遊びてェと思っただけだ」

「あ、そうなんだ、おめでとう。そう言えば松葉杖も突いてないな」

「どォもありがとさン。それじゃ、俺ももォ帰るわ。そろそろ冥土帰しがキレて入院延長されかねねェからな」

「そっか。じゃあお前も気を付けて帰れよ。不良に絡まれてもお前なら大丈夫だろうけど、能力の過剰使用は危ないんだから」

「分かってるっつゥの。じゃあな」

一方通行はそれだけ言うと、上条の方を向かないままひらひらと手を振った。
手を振り返してくれていた上条の気配が完全に消え失せた頃、彼はもうすっかり暗くなってしまった大通りを歩きながら、先程の上条の台詞を反芻する。
けれど一方通行はゆるゆると首を振って、何も知らない無邪気な上条の言葉を頭の中から掻き消した。

(……もう、終わりにするか)





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