過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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264: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/12/25(クリスマス) 18:32:49.34 ID:jZYpsD2o

また、こうした物語の王道として護衛役とお嬢様が恋に落ちたりもしたのだが、
そういったものに耐性が無いらしい美琴は、そういうシーンが出てくる度に顔を真っ赤にしながら思いっ切り目を逸らしていた。

「な、ななな何よこれ!? 何でこんなシーンがあるのよ!?」

「何でって、恋愛要素あるって言っただろ。って言うか、こういう映画ではキスシーンぐらい普通じゃないか?
 そう言えば、ビリビリは恋愛ものの映画をよく見るんだよな?
 俺はそういうのあんまり見ないからよく知らないけど、純愛ものでも普通にキスシーンぐらいないか?」

「だ、だからって……、もごもご」

「お姉様は本当に初心ですね。それにしても、このミサカよりも恋愛に対する免疫が無いというのは正直どうなんですか?
 とミサカはお姉様の奥手さに呆れながら一方通行に同意を求めますがコイツ寝てやがる」

「…………zzz」

尚、ちゃんと周りに迷惑が掛からないように小声で会話しているし一方通行も異常に静かに寝ているのでご安心されたし。
とにかく彼らは、こんな感じで四者四様の反応を見せながらそれぞれ映画を鑑賞していた。

ちなみに映画の方は、途中二人の関係がばれてお嬢様の父親の猛反対に遭ったり
手練れの殺し屋をあとちょっとのところで逃がしてしまったりと紆余曲折あったものの、最後にその殺し屋がお嬢様の父親の命を狙い、
それを護衛役が助けたことで父親は二人の関係を少しだけ認めるようになったのだった。
そして敵対勢力との最終決戦やその他の様々な障害を乗り越え、やがて映画はハッピーエンドを迎える。

エンディングが流れている時、美琴はちょっとだけ泣いていた。
やがてスタッフロールも終わり、館内に明かりが灯されると、彼らはそれぞれ伸びをしながら立ち上がる。
長時間ずっと同じ体勢で座り続けていた所為で、すっかり身体が固まってしまっているのだ。

「ふー、終わったか。俺はこういう映画ってあんまり見ないんだけど、意外と面白いんだな。
 またみんなでこうやって見に来ようぜ」

「それは良い考えです、とミサカは上条当麻の提案に賛同します」

「ふあァ……、やっと終わったか。随分長かったな」

「お前なあ……。せっかく金払って見てるんだから寝るなよ。ビリビリなんか感動して泣いてたぞ?」

「なっ、なに馬鹿なこと言ってんのよ!? 私は泣いてなんかないわ!」

「お姉様の照れ隠しはいつものことなので放っておくとして、この人はアクションシーンは割りと真剣に見ていましたよ、とミサカは報告します。
 確かに何故か恋愛シーンの時だけは寝ていましたが、とミサカは器用な一方通行に驚きます」

「アクションシーンに入ると音量が大きくなるから、寝ててもそれで起こされンだよ」

「いや、だから寝ようとするなよ」

上条がツッコミを入れるが、当の一方通行は大きなあくびをしていてまるで聞いている様子がない。
彼がそんな一方通行に呆れていると、不意に御坂妹が思い出したように口を開く。



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