過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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447: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/02/07(月) 22:20:03.08 ID:K0zOCZ8xo

一方通行は、もはや驚きを通り越して呆れることしかできなかった。
コイツらは絶対に事の重大さを分かっていない。そして、自分がどれだけの疫病神であるのかも。
……それに、自分は。

それでも。
この二人が言うと、本当にそうすることができるような気がするのはどうしてだろう。
本当に、ここにいても良いのではないかという気さえしてくる。

「……気持ちだけ受け取っとく。でも、やっぱり俺は」

「ええい、わがまま言うな! お前はここに残る! ハイ決定!」

「そうよ、アンタにここを去るなんて選択肢は残されてないわ。何が何でも留まってもらうから」

「あのなァ、俺の話を聞け! 相手がどンな規模だか分かってンのか!?」

「知らねえし、興味もねえ。ただ、俺たちに手を出してきたらぶっ飛ばす。それで良いだろ」

「そうそう、それから私たちから逃げようなんて気は起こさないことね。地の果てまで追いかけて連れ戻すから。
 逃走防止に首輪とリードで繋いでも良いのよ?」

「いや、流石にそこまではしないけれども」

「冗談よ」

美琴はしれっとそう答えたが、目が割とマジだったのは気の所為だったのだろうか。気の所為だったのだろう。
ともあれ、そういうことにしておいた方が心の平穏が保てるのは確かだ。

「とにかく、絶対に残ってもらうわよ。万が一にも逃がしたりなんかしないから、覚悟しなさい」

「話の趣旨が変わってねェか?」

「つーか、どっちにしろタイムオーバーだと思うぞ。『外』に行くつもりだったんだろ?」

軽い調子で言いながら、上条が時計を指差す。
見やれば、時刻は既に三時過ぎだった。なんだかんだ言って、結構な時間が経過してしまっている。
……そして、一方通行は上条の言葉の通りであることを知った。

「なになに、どういうこと?」

「こんな真夜中に『外』に出るってんだから、当然脱走するつもりだったんだろ?
 あれからもうだいぶ時間が経ってるし、どういう風に手を回したのかは知らないけど手遅れになってると思うぞ」

「……ああ、そっか。学園都市の警備システムを掻い潜るには、私みたいな能力でも無い限り事前の根回しが必要だもんね。
 で、もうその根回しが効果を為す時間も終了してしまったと」

「大体そういうことだな」

「………………」



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