過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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◆uQ8UYhhD6A
[saga]
2011/02/07(月) 22:20:31.09 ID:K0zOCZ8xo
幸か不幸かと言うべきか、残念ながらと言うべきか、上条の言う通りだった。
いや、正直に白状すれば根回しなんかしていなかったのだが、一方通行が狙っていたのは真夜中に警備員の交代が行われる時刻だったのだ。
交代の為に一時的に警備が疎かになるタイミングを見計らい、多少の強行突破は覚悟した上で脱走するつもりだった。
しかも一方通行はこうした騒ぎが起こされるのを見越していたので、少なくない人数の警備員がそちらに回されることも計算に入れていた。
つまり、彼に脱出が許されていた時間は、もうとっくに終了してしまっていたのだ。
このようなチャンスが次に回ってくるのは、一体いつになってしまうのだろうか。皆目見当もつかない。
……漸くそんな絶望的な状況に気が付いた一方通行は、ただでさえ白い顔を更に白くさせた。
「そんなに残念がるなよ。残りたかったんだろ?」
「……だから、何でオマエらはそンなに楽観的なンだよ。信じらンねェ」
「大丈夫だろ。さっきも言ったけど、あの垣根って奴はどう考えても重傷だったし、暫らくはアイツが直接手を出してくるってことは無いだろ」
「それで、ソイツが回復する前に首謀者を突き止めてボッコボコにすれば良いだけの話なのよね? あら、思ったより簡単じゃない」
「……マジで信じらンねェ……」
がっくりと肩を落として項垂れている一方通行とは対照的に、上条と美琴は満足そうににこにこしている。
そんな二人を見た一方通行はまた、信じらンねェ、と零した。
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