過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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465: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/02/10(木) 21:29:01.42 ID:DJLHstIAo

曖昧に笑う上条を見て、美琴が怪訝そうな表情になる。
これは、何かを隠している時の反応だ。

「何よ、アンタ何か隠してるでしょ。素直に白状しないと痛い目を見ることになるわよ」

「あー……、いや、まあ、お前にも話しておかないととは思ってたんだが……」

「だから、何?」

「一方通行に逃げられた」


……一瞬、言葉の意味が理解できなかった。
コイツ、今なんて言った?

「ごめん、よく聞こえなかったわ。もう一回言ってくれる?」

「へ? ああ。今朝は混乱を避ける為に何も言わなかったんだが、実はアイツ、俺が目覚めた時にはもう居なかったんだよな。つまり行方不明。
 お前が何か言ってくる前に見つけて連れ戻そうと思ったんだが、これがなかなか見つからなくてさあ……」

「……アンタねえ……」

目の前で、聞き慣れた電撃音が唸り始める。
上条はそれを見て一瞬きょとんとしたが、すぐにそれの意味するところを察して目の前に右手を突き出した。
途端、紫電が上条に襲い掛かったが、彼はそれを難なく無効化する。

「な、何すんだよビリビリ!」

「それはこっちの台詞よ! そういうことはすぐに言いなさいよ、すぐに!」

「いや、すぐに見つけられると思ったから下手に心配させない方が良いかと思って……。意外と見つからないもんだな」

「当たり前でしょ!? 第七学区だけで一体どれだけの広さがあると思ってんのよ!」

「あ、やっぱり?」

「……呆れてものも言えないわ」

美琴は溜め息をつくと、頭痛を耐えるように頭を押さえる。
一応まずいことをしたという自覚はあるらしい上条は、それを苦笑いで誤魔化そうとしていた。

「まったく、アンタはどうしてそんなに楽観的なのよ……。もう良いわ、私も探しに行く」

「ああ、それは助かる。第七学区の中にはいるだろうけど、流石に一人でこの範囲を全部探すのは結構骨が折れるからな」

上条がほっとしたようにそう言うと、美琴はまた呆れたような顔をした。今度はじとっとした眼差し付きだ。
それを見た上条は気まずそうに彼女から目を逸らしたが、それで彼女の視線から逃れられる訳ではない。



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