過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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476: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/02/15(火) 19:56:16.17 ID:2woxd/9Lo

「……先生、これって」

「上条ちゃん、先生を誤魔化そうとしてもそうはいかないのですよ。
 少し悪いとは思ったのですが、上条ちゃんが病院通いをしていると聞いて事情を調べさせてもらいました。
 どうやらまた何かに首を突っ込んでいるみたいですね」

その言葉に、上条はぎくりとする。
小萌先生が一体どこまでの事情を把握しているのかは分からない。
しかし、一方通行のことを風紀委員や警備員に報告されてしまったら一巻の終わりだ。

「それで、これを上条ちゃんのお友達に渡してあげてください。そして、学校に通うように呼びかけてあげてください。
 先生たちは、いつでも誰でも大歓迎ですから!」

「……その、小萌先生。このことは、警備員や風紀委員には……」

「……え? どうしてそこで風紀委員や警備員が出てくるんですか?」

しまった。
上条の表情が凍りつく。
小萌先生は、上条が思っている程事情を把握していなかったようだ。

いや、それはそれで幸運なことだ。
深い事情は知れば知るほど、小萌先生を危険に晒すことになる。
しかし今回は、それが不運に働いた。
余計なことを言ってしまったと後悔してももう遅い。小萌先生は疑念の眼差しで上条を見つめてきている。

「……上条ちゃん、それはどういうことですか? まさか、もしかして、本当にもの凄い厄介ごとに巻き込まれてたり……」

「い、いや、別にまったくもってそんなことは無いというか……」

「上条ちゃん?」

だらだらと大量の汗が流れる。言い逃れは不可能だ。
しかし、ここで白状してしまうわけにはいかない。そんなことをすれば、小萌先生まで巻き込むことになるかもしれないからだ。

「……すみません、言えません。
 ただ、アイツのことは風紀委員とか警備員とか、とにかく上層部みたいなところには絶対に報告しないで下さい。お願いします」

「………………」

上条が、深々と頭を下げる。
しかしそれを見ても、小萌先生は難しい顔をしたままだった。
暫らくの、無言。

上条は頭を上げない。
そんな彼を見ていた小萌先生は、やがてはあっと呆れたような溜息をついた。



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