過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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552: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/02/28(月) 18:18:13.79 ID:eUvk8S8ro

「大丈夫よ、彼女は寡黙だから。少なくとも、妹達のようにキミの邪魔をしたりはしないと思うわ」

どこまでも信用できない芳川の言葉を、一方通行は鼻で笑った。
……そうこうしている内に、二人はようやく医務室の前までやってきた。話し込んでいた所為もあるだろうが、随分距離があった気がする。

「ここが医務室だから、ちゃんと覚えてね。それからここにいるのは体調の悪い妹達ばかりだから、あまり乱暴にしないように」

「しねェよ。オマエは俺を何だと思ってンだ」

「冗談よ。開けるわよ」

くすくすと笑いながら、芳川が医務室の扉を押し開ける。
医務室の中は想像よりも遥かに広く、数えるのも億劫になるくらいの数の寝台がずらりと並べられていた。
とは言え、現在使われている寝台は5、6台程度だ。そこに、顔色の悪い妹達が横たわっている。

「……どォしてこンなに広いンだ?」

「ミサカネットワークの関係で、同時に大勢の妹達が体調不良を訴えることがあるのよ。その為に、ベッドは大目に用意してあるの」

「それじゃ、逆に足ンねェンじゃねェのか」

「その通りだけれど、妹達の研究を行っているのはここだけではないから。それでも流石に二万台は無いと思うけどね」

「それで大丈夫なのか?」

「流石に二万人全員が一度に体調を崩すことは無いから大丈夫。
 それにミサカネットワークの方もこまめに調整してるから、そもそも滅多にそんなことは起こらないしね」

話しながら、芳川は医務室の妹達に近付いていく。
そして手際よく妹達の診断を始める彼女を見ながら、一方通行も医務室に足を踏み入れた。

「じゃ、これからこの子たちの体調不良時の対処方法を教えるわよ。そっちに座って頂戴」

「あ、あァ」

「少し難しいから、ちゃんと見ていてね。……ミサカ10039号、ちょっと良いかしら?」

「……はい、とミサカは体調不良をおして起床します」

「ごめんなさいね。これからあなたの治療を始めるから、ちょっと付き合って欲しいのだけれど」

「了解しました、とミサカは起き上がります」

熱があるのか、少し顔の赤い妹達……ミサカ10039号が半身を起こす。
芳川は寝台の傍らに置いてあった機械から伸びているコードを、ぺたぺたと手際よく取り付けていった。

「それは?」

「妹達の状態を検査する為の装置よ。この子たちはデリケートだから、弱ってる時の検査は細心の注意を払わないといけないの。
 だから万全を期して、こういう装置で体調を診断してるっていうわけ」



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