過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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565: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/03/04(金) 23:25:12.88 ID:TtRh/bLGo

「片付け終わりましたか? それではこちらです、とミサカは道案内を開始します」

「あ、あァ。頼む」

「任されました、とミサカは意気揚々と先陣を切ります」

他でもない御坂妹自身に思考を断ち切られてしまった為、一方通行は何となく彼女にそれを尋ねるタイミングを逸してしまった。
しかしそこまで気にすることはないかと思い直すと、彼は御坂妹に付いて食堂を出て行った。



―――――



放課後の学園都市に繰り出した美琴は、今日は一人で一方通行を探し歩いていた。
上条は、またいつもの補習らしい。
学園都市が最も力を入れている科目は言わずもがな能力開発なので、必然的に無能力者(レベル0)の上条はその補習に捕まりやすいのだ。

(事情が事情だから仕方ないとは言え、この広さを私一人で探すのは流石に厳しいかな)

大通りを一人で歩き回りながら、美琴は小さくため息をつく。結局、あれから一方通行に関する手掛かりは何も掴めていない。
一方通行という言葉の正体も、その名を持つ少年の居所も、何も。

(……そうだ。口うるさいアイツも居ないことだし、この機会に路地裏を掃除してみようかな)

いつもはお節介な上条に危ないと言って止められるのであまり路地裏には行かせて貰えないのだが、今日はその元凶は欠席だ。
これは僥倖とばかりに悪い顔をした美琴は、軽く辺りの様子を窺ってから路地裏に続く道へと足を踏み入れようとする。
しかし、その時。

「お姉様ーっ!」

「うきゃあああああ!?」

突然何者かに背後から抱き着かれて、美琴は思わず悲鳴を上げてしまった。
道行く人々が驚いて彼女の方を見てくるが、そんなことを気にする余裕はない。変態の手が変なところに侵入しようとしているからだ。
そしてすぐさまその変態の正体を看破した美琴は、全力で変態を引き剥がしに掛かった。

「くぅーろぉーこぉーッ! こんなところで何してくれてんのよぉッ!!」

「ああん、お姉様のいけずぅ! 久しぶりの抱擁なのですからもう少し堪能させて下さいまし!」

「馬鹿じゃないの、ここ何処だと思ってんの!? 天下の往来よ、往来!」

通行人が物珍しそうに二人のことを眺めている。と言うか、実際珍しいのだろう。
美琴はなかなか剥がれてくれない白井の腕を掴むと、そのまま前方へと投げ飛ばす一本背負いへと繋げる。
しかしそのまま地面に叩き付けられる筈だった白井は、その直前で空間移動(テレポート)を発動させて事なきを得た。



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