過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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564: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/03/04(金) 23:24:15.50 ID:TtRh/bLGo

「うう、それでは何か別の方法を考えなくてはなりません……、とミサカはまだまだ諦めません」

「はァ……。そこまで言うなら、他に方法があるっちゃあるが」

「それは何ですか!? とミサカは即座に食いつきます!」

驚くべきスピードで一方通行に顔を近づけてきた御坂妹に、彼は少したじろいでしまう。
一体どれだけ必死なんだ。
本当にまったくもって理解できないが、一度口に出してしまった以上彼女を無視する訳にもいかないので、一方通行は仕方なく口を開いた。

「新陳代謝を向上させてカロリーを消費させれば、ちったァ足しになるンじゃねェのってだけだ。
 これだと普通に運動するだけとそォ変わらねェしやってる間はずっと俺が触れて操作し続けねェとだから、割に合わねェかもしれないが」

「それでも構いません。運動をしなくても良いと言うのは重要なファクターです、とミサカは力説します」

「そンなモンかねェ……」

「そんなものなのです。運動をしても上手く痩せられないことだってあるのですから、とミサカは苦い思い出を噛み締めます」

それは彼女がそもそも痩せているので痩せにくくなっているだけなのではと思うのだが、一方通行は黙っていた。
余計な地雷を踏んで長話に付き合わされる羽目になっては堪らない。
御坂妹は全くお構いなしだが、彼は慣れない仕事を連続でやらされて疲れているのだ。

「と言うわけで一方通行、早速やって下さい。とミサカは要求します」

「今日は勘弁してくれ……。疲れてンだよ。また今度やってやるから、部屋に案内しろ」

「それでは仕方ありませんね。ですが、このかつて牛丼だったものは本当にこのまま残してしまうのですか? とミサカは勿体ない精神を発揮します」

御坂妹が、肉だけ綺麗さっぱり消えていて半分以上白米の残されたどんぶりを指差した。
やたら執着するなあと思った一方通行は、ふと嫌な予感がしてじとっとした目で御坂妹を見上げる。

「……人の食べ残しは食うなよ」

「流石にそこまではしませんよ、あなたは一体ミサカを何だと思っているのですか。
 と言うか、食べ終わったらカウンターに戻さないと駄目ですよ。ここはセルフサービスです、とミサカは壁の張り紙を指差します」

「知ってる。ちょっと休憩してただけじゃねェか」

「そのまま寝そうな勢いでしたが。夜にはまた大勢の人が来るのでこんなところで寝ては迷惑ですよ、とミサカは注意します」

「だから部屋に行くっての。連れてけ」

一方通行は気だるげにそう言うと、食器の載った盆を持って立ち上がった。
……そう言えば御坂妹が昼食を食べているところを見た覚えがないのだが、彼女はもう食べてしまったのだろうか。
彼の場合は仕事が長引いて遅めの時間に昼食を食べるハメになってしまったので、もしかしたらそうなのかもしれないが。



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