過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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580: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/03/06(日) 23:17:48.85 ID:Vxi+OU+jo

一方通行が研究所で働き始めてから、数日が経過した。
驚くべき速度で仕事を覚えた彼は、今や担当業務に限れば他の研究員に引けを取らないくらい正確に仕事をこなすことができるようになっている。
今や一人前となった一方通行は、現在とある妹達のカルテを確認しているところだった。

「お疲れ様です一方通行、今日の業務は終了です、とミサカは報告します」

「おォ、お疲れさン」

確認し終えたカルテをデスクの上に置いた一方通行は、御坂妹の言葉に返事をしながら伸びをした。
ずっと同じ体勢で座っていたので、背骨がぱきぱきと音を立てる。
一人の女研究員が微笑ましそうにそれを眺めていたが、唐突に何かを思い出したらしい彼女は二人に近付いて行った。

「一方通行くん、昼食は食堂で食べるつもり?」

「ン? あァ、そのつもりだ」

「今日は食堂は閉まってるから、外で食べて来ないとよ。手当はもう貰った筈だから、お金は大丈夫よね?」

「それは大丈夫だが……。そォか、今日は日曜日か。仕方ねェなァ」

「外食ですか? とミサカは下心を隠しつつ質問します」

「……行きたいのか?」

「行きたいです! とミサカは即答します」

無表情なくせに瞳だけはやたらとキラキラさせている御坂妹が、ずいっと顔を近づけながらそう言った。
一方通行はそれを見て少し考えてから溜め息をつくと、立ち上がって白衣を手近な椅子に引っ掛ける。

「オラ、行くぞ」

「ありがとうございます、とミサカは飛び上がって喜びます」

「ったく、現金な奴だなァ」

「行ってらっしゃい。ああ、明日のお仕事は今日とは逆でお昼からだから気を付けてね」

「分かった」

女性研究員に見送られながら、二人は研究室を後にする。
寝室も研究所内に設けて貰ったし、食事や風呂などの基本的な生活もここだけで行えるので、一方通行が外に出るのは割と久しぶりだ。
きっと久しぶりの太陽の光はさぞ鬱陶しいのだろうなと思いながら、彼は外へと出て行った。



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