過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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758: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/04/05(火) 20:20:49.49 ID:dnwRI0/9o

上条はそれだけ言うと、美琴の返事を待たずに非常口から出て行ってしまう。……無論、一方通行を引き摺りながら。
そしてその場に一人取り残された美琴は、暫らく動くことができずに茫然としていた。

「あ、こちらにおられましたか」

この店のオーナーらしいスーツの男が、人の良さそうな笑みを浮かべながら美琴に近付いてくる。
どうやら彼もこの事件を防いでくれたのは美琴だと思っているらしく、何度も彼女にお礼の言葉を述べてきた。

「お客様のお陰で、当店から一人の怪我人も出さずに済みました。本当にどうお礼をすれば良いか……」

「……誰が助けたかなんてどうでも良い……」

「はい?」

ぼそりと低い声で呟かれた美琴の一言を、男は聞き取ることができなかったようだ。
しかし男が聞き返すよりも早く、美琴は従業員用の鉄扉に見事な後ろ回し蹴りをかました。凄まじい音が周囲に響き渡る。

「ってスカしてんじゃねえーッ!!」

「!?」

スーツの男は呆気にとられていたが、美琴はそれで終わらない。
なんと、彼女はそのまま鉄扉に向かって連続蹴りを決めるという見事な八つ当たりを披露して見せたのだ。

「思いっ切りカッコつけてんじゃないのよ! だぁームカつくー!! この私に貸しを作ったんだからちょっとはエラソーにしろ!!」

「ちょ!? お客様!?」

……美琴が鉄扉に八つ当たりをしている頃と同時刻。
上条は何やら悪寒を感じて、ぶるりとその身を震わせた。

「なんか理不尽な怨念を感じる……」

「キャラじゃねェ癖にキザなことするからだよ。ばァーか」

「そこまで言う!?」





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