過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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784: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/04/11(月) 21:35:04.93 ID:qiiDIWEBo

その時、美琴の肩がぴくりと動いたのを二人は見逃さなかった。これは終わった。二人は揃ってそう思った。
美琴は子供扱いされることを極端に嫌う。
つまりこの言葉は美琴にとって地雷なのだ……、が。

『え〜っ、私そんな子供じゃないよぉっ』

「ぶふぉおっ!?」

「!?」

白井が、飲んでいたジュースを盛大に噴き出した。
幸い一方通行は彼女の隣に座っていたので被害は受けなかったが、その凄まじい噴きっぷりに動揺する。
しかしそんな惨状を知らない美琴は、引き続き媚び媚びな演技を続けていた。

『だよなあ! オレはアンタ好みだぜ』

『きゃっ、ホントにー?』

「ふおおおおおおッ!? ぐあああああああ!!」

「白井!? どォしたしっかりしろ!」

何の拒絶反応が出ているのか、白井が突然テーブルに頭を打ち付けはじめる。
しかもかなりの勢いで打ち付けているのか、彼女の額からはだらだらと血が流れてきていた。
ちなみに、もちろん美琴は気付かない。

『じゃあ教えてくれる?』

『んー、でもやっぱタダって訳にはいかねえなあ』

『えっとぉ、お金なら少しは出せます〜』

「ぐあ……、あ、あぁ……」

「白井? オイ生きてンのかこれ」

流石に限界が近付いたのか、大人しくなった白井がテーブルに突っ伏して倒れた。
テーブルの上は白井の血と零れたメロンソーダが混ざって大変なことになっていたが、そんなことより今は救急車だ。
一方、やっぱり美琴は気付かない。

『金も良いけどこういう時はやっぱり……、こっちの方かねえ?』

『で、でもぉっ、そういうのはやっぱり恐いって言うかぁ……。お金じゃダメ?』

『ダメダメ、それじゃ教えらんねえなあ。子供じゃないんだろ?』

「あ、冥土帰しか? 急患だ。第七学区のベニーってファミリーレストランに救急車寄越せ」

救急車を呼んだ一方通行は、白井の覚醒を促すために声を掛ける。
意識はあるのか僅かな反応は返って来るが、どれも言葉らしい言葉にはなっていなかった。



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