過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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◆uQ8UYhhD6A
[saga]
2010/11/05(金) 21:32:30.53 ID:mbTsdywo
御坂妹は目を大きく見開き、驚愕の表情を露わにする。
すると垣根はすうっと裂くような笑みを浮かべながら、如何にも可笑しくてたまらないといった口調でもう一度尋ねた。
「なあ、10032号。どう思ってるんだ?」
「……それは、とミサカは言葉を濁します」
. . . . .
「彼女たちの主張は決して我儘じゃあない。むしろ、人間として当然の欲望だな。誰だって、あんな末路は嫌だろうさ。俺だって嫌だ。
あんなひどい目に遭うくらいなら、アイツに殺してもらった方が遥かにマシだろうさ。
しかもあの実験が成功すりゃ、様々な技術が発展して二万人なんて目じゃない数の人々を助けることができるようになるかもしれない。
アイツに殺してもらえればそんな偉大な実験の礎になれるし、そもそもの存在理由もまっとうできるって訳だ。
……そりゃあ誰だって、そっちの方が良いよなあ?」
「で、ですが殆どの妹達はミサカたちに協力してくれています。何人かの妹達は生き延びることができることになっていますし……、」
「知ってるぞ。反対派やってる妹達、生き残れることになってる奴らなんだろ?
当たり前だ。自分の姉妹があんなにひどい目に遭うことが分かっていて、自分だけのうのうと生きて行ける筈がない。
いや、もしかしたら残された方が死ぬより辛いのかもしれねえな」
そこで初めて、御坂妹は垣根から目を逸らしてしまう。
垣根はそんな彼女をせせら笑いながら、膝の上に頬杖をついてコンテナの上から御坂妹を見下ろした。
「お前たちだってもう知ってるはずだ。
どんなに足掻いてもどんなに頑張っても、誰もが望んで誰もが笑える最高のハッピーエンドなんかお前らには用意されてないってことを。
なのに今更、何を思ってこんなことをしてるんだ?」
「……、はい。知って、います。だからミサカたちは、せめてこうすることに決めたのです、とミサカはミサカの決意を語ります」
「で、その為に最終信号を味方に付けて、反対意見を押さえつけて強引に自分の都合を通したってわけか? えげつねえなあ。
大した自己犠牲精神だが、お前たちの仲間にも本心ではアレが嫌で嫌で仕方ない奴だって居るだろうに」
「………………」
何も言い返すことができなかった。
この選択を拒んでいた妹達には、本当に申し訳ないと思っている。どんなに謝っても許してもらえないとも。
けれど、どうしても。
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