過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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◆uQ8UYhhD6A
[saga]
2011/04/20(水) 21:12:39.14 ID:4F9GmDFbo
「ところで、あなたの名前は?」
「……鈴科」
「すずしな。助けてくれてありがとう」
滝壺はやんわりと微笑むと、緩慢な動作でお辞儀をした。
こんな状況の中にあっても何処までものんびりしているので、何だか調子が狂ってしまう。
「それ、運ぶ?」
言って、滝壺が指差したのは倒れている不良だ。
つい先程まで自分に突っ掛かっていた人間だというのに、彼女は微塵も恐れを見せない。
「あ、あァ。訊きたいことがあるからな」
「訊きたいこと?」
「……そォか、オマエも何か知ってるンだったな。コイツらの目的が何か知ってるか?」
「知ってる。大能力者を襲うの」
「それは俺も知ってる。……まァそンなモンだよな」
「む」
彼女が一体何者なのかは分からないが、やはり詳しいことは知らないようだ。
そこまで期待していた訳ではないが、一方通行は少し落胆する。
しかし、滝壺は不機嫌そうに眉根を寄せて首を振ると、倒れている男に近付いて行ってそのポケットを探り始めた。
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