過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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◆uQ8UYhhD6A
[saga]
2011/04/23(土) 21:28:52.75 ID:gPO8oWVwo
(まァキャパシティダウンも破壊したし資料も全部燃やした、不良どももあれだけボコしとけばもォ馬鹿なことをしよォとは思わねェだろ)
……これは、ただの不良を殺してしまうことに躊躇いを覚えている自分への言い訳だ。
しかしそれを自覚していても、やはり彼らを手に掛けたいとは思えない。
「……チッ」
一方通行は舌打ちをすると、踵を返して歩き始めた。
しかしその手の中には、不良たちのリーダーを務めていた男から強奪した携帯電話が握られている。
少しでも例の研究者についての情報を手に入れたかったから、だが。
(アイツらの言ってたことは本当らしいな。……マジで何の情報も無いとは)
まああの状況でまだ嘘を吐いていたとしたら大したものだが、それでも淡い希望を捨てられずにいた一方通行は深い溜め息をついた。
結局、彼が得られた例の研究者についての情報はほとんどゼロだった。
居場所どころか名前や容姿、どんな研究をしていた人間なのかもさっぱりだ。これでは埒が明かない。
(……ホント、どォしたモンかね)
一方通行は溜め息をつくと、何の情報源にもならなかった携帯電話を投げ捨てる。
苛立ち紛れに結構な勢いで投げたからか、地面に叩き付けられた携帯電話はバラバラに砕け散った。
(…………。取り敢えず風紀委員にこれを届けておくか。今更な気もするが、もしかしたら黒幕に辿り着くかもしれねェし)
路地裏から表通りへと出る。
美琴の話では、白井たちの勤めている風紀委員一七七支部はここからそう離れてはいなかったはずだ。
確かこっちだったか、と記憶を掘り起こしながら歩き始めようとした、その時。
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