過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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856: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/04/23(土) 21:29:19.35 ID:gPO8oWVwo

「う、おっと」

「きゃあっ!?」

考え事をしながら歩いていたからか、うっかり走ってきた少女とぶつかってしまった。
一方通行は軽くよろめいただけで済んだが、少女はかなりの勢いで走っていたからか転んで持ち物を地面にぶちまけてしまう。

「悪ィ。大丈夫か?」

「い、いえ、あたしもちょっと不注意だったので……」

ぶつけたらしい膝を擦りながら立ち上がる少女の顔を見て、一方通行ははっとした。
何処かで見覚えがある顔だったからだ。
……彼女は、確か。

「……佐天、涙子だったか?」

「あ、鈴科さんだったんですか。どーも済みませんでした」

「いや。それより色々落としてンぞ」

「うわっ、いっけない!」

地面にばら撒かれてしまった自分の持ち物を、佐天は慌てて拾い集め始めた。
こうなったのは半分以上くらい自分の所為なので、一方通行も彼女の持ち物を拾い集めるのを手伝ってやる。

ふと、一方通行はバス停のベンチの下に音楽プレイヤーが落ちているのを発見した。
恐らくこれも佐天のものだろう。
彼はしゃがみ込んでだいぶ奥まですべり込んでしまっていた音楽プレイヤーを取り出すと、持ち物の確認をしている彼女に向かって差し出した。



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