128: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/16(木) 15:47:51.64 ID:UdCUZio0
黒子(……分かっている……分かっていますの……そんなことぐらい……)
下唇を思わずぐっとかみ締めてしまう。
129: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/16(木) 15:48:36.81 ID:UdCUZio0
黒子(……この声……先程の……?)
先程耳にした――姿が見えないまま発せられた奇声の持ち主のようだった。
やや小走りで、階段を下りる。
130: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/16(木) 15:49:34.96 ID:UdCUZio0
黒子(……行くとしましょうか)
それ以上のことは考えずに、ただ廊下を前へと進む。
悲鳴だけが聞こえて、本人の姿がないことも――廊下が不自然に直っているのも――
131: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/16(木) 15:50:26.35 ID:UdCUZio0
しばらく進むと、左手に引き戸が見えた。
上には『理科室』とかかれた札が掛かっている。
扉に手をかけるが……開かない。
ただ、ガタガタと小刻みに動くので、鍵があれば開きそうだ。
132: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/16(木) 15:51:44.76 ID:UdCUZio0
……ぷぅん……ぶぅん……
133: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/16(木) 15:52:32.10 ID:UdCUZio0
黒子「ひっ!?何ですの!!」
思わず立ちすくんでしまう。
折れ曲がった先に――嫌でも目に入った光景を目の当たりにして。
134: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/16(木) 15:53:26.65 ID:UdCUZio0
壁には一面の赤。
まるでモダンアートのように、モルタル製の壁に――大きく赤に染められている。
135: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/16(木) 15:54:13.35 ID:UdCUZio0
黒子「はぁ……はぁ……」
すべてを吐き戻してもなお、壁に手をつき、下を向いたまま動こうとしない。
136: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/16(木) 15:55:04.93 ID:UdCUZio0
階段の所まで戻ってきた。
ふと、左手にある『3-A』の教室に目をやると……扉は開いていた。
黒子(…………)
137: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/16(木) 15:55:46.00 ID:UdCUZio0
黒子「わ、わたくしは……白井黒子と申しますわ。そういう貴女は?」
??「私は、篠崎あゆみよ……。貴女もこの校舎に監禁されたの?」
黒子「監禁って……それってどういうことですの?」
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