583: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:34:55.69 ID:JkVeA1Oy0
佐天「……やっぱり、駄目か」
試しに近くにある窓に手を掛けてみたが――びくとも動かなかった。
さながら、壁に釘か何かで打ち付けられたかのように、びったりと張り付いていた。
584: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:35:31.81 ID:JkVeA1Oy0
佐天「……初春たちは……どうしてるんだろ……」
5-Aの部屋から右手へと、廊下をさらに奥へと進みながら、そんなことをふと思う。
585: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:35:59.07 ID:JkVeA1Oy0
佐天(やっぱり、ここに来てるのかな……)
だが、彼女らの姿は一向に見かけない。
いや、人の姿すら見かけない。
586: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:36:38.74 ID:JkVeA1Oy0
しばらく進むと、左手に幅の広い廊下が伸びている箇所にぶつかった。
立ち止まって覗き見るが、ひたすら延々と伸びているだけで、ロウソクの光だけでは先はよく見えない。
もっとも、まっすぐ伸びる廊下も然りだったが。
587: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:37:06.71 ID:JkVeA1Oy0
佐天「初春ぅ〜、御坂さぁ〜ん、白井さぁ〜ん……」
何気に名前を大声で呼んでみるが――返事は返ってこない。
588: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:37:34.81 ID:JkVeA1Oy0
すぐさま右手に引き戸が見えた。
上には【4-A】と書かれた木の札が掛かっている。
引き戸はぴっちりと閉じられていた。
はめ込まれている曇りガラスから中の様子は覗き見ることが出来ない。
589: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:38:18.33 ID:JkVeA1Oy0
やがて、廊下は突き当たりにたどり着いた。
6畳ほどの小部屋のようになっていて、正面と左手には外に面した朽ちた窓が並んでいて。
そして、右手には引き戸があったわけだが。
590: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:38:50.88 ID:JkVeA1Oy0
引き戸は、枠の部分に無数の釘が打ち付けられていた。
さらに、2枚の引き戸を覆い尽くすかのように、紙の札が貼り付けられていた。
いずれも何かしらの呪文を書いた札のようだが、どんなことが書かれているのかは、読み取れない。
2枚の引き戸が合わさる部分の中央付近には、封印するかのように1枚の貼り紙があった。
591: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:39:31.51 ID:JkVeA1Oy0
見つけてしまった。
592: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:39:57.73 ID:JkVeA1Oy0
佐天「…………」
何もいわず、恐る恐る床に落ちたその紙を拾い上げる。
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