798: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/04/01(金) 23:21:54.18 ID:d46RIvVr0
引き戸は――開くどころか――
取っ手から指が離れた。
それで、今まで引き戸を引っ張った力が殺されるわけがない。
799: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/04/01(金) 23:22:27.41 ID:d46RIvVr0
佐天「……んんっ……痛っ!!」
800: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/04/01(金) 23:23:08.46 ID:d46RIvVr0
倒れ掛かった靴箱。
所々に汚れや破損が目に付くモルタル製の壁。
そして、広間とを仕切る大きな引き戸。
801: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/04/01(金) 23:23:58.91 ID:d46RIvVr0
佐天「……どーなってんの……これ……」
目の前に見えている思いがけない変化に戸惑いを隠せない。
だが、ずきずきと痛む頭を押さえながら、開いた引き戸へとゆっくりと足を進めた。
802: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/04/01(金) 23:24:47.42 ID:d46RIvVr0
ほんのりとロウソクの淡い光で照らされる、広間。
相変わらず数メートル先は暗くてよく見えない。
どこに行こうかと何気なく周囲を見回す。
803: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/04/01(金) 23:25:13.83 ID:d46RIvVr0
床にぶちまけられた赤い液体。
そして――その中に転がっている……いくつかの物体。
804: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/04/01(金) 23:25:45.92 ID:d46RIvVr0
そこにあったのは人間の体。
805: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/04/01(金) 23:27:04.01 ID:d46RIvVr0
佐天「え……う、うい……」
遺体の頭には、すっかり血で染まった花飾り。
もちろん、それはいやと言うほど見ている親友のもの。
806: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/04/01(金) 23:27:36.46 ID:d46RIvVr0
佐天「は、はは……いいかげんにしてよ……」
807: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/04/01(金) 23:28:02.86 ID:d46RIvVr0
佐天「み、みさかさ……いやあああああああああああ!!」
立て続けに目に入った――親友の惨殺死体。
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