931: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/05/15(日) 21:14:35.19 ID:YctSisQV0
あゆみ「……ごめん。取り乱しちゃったみたい」
いつの間にか泣き止んだのか、涙は止まっていた。
ただ、周りを真っ赤に腫らした目で、黒子をじっと見つめている。
932: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/05/15(日) 21:16:01.38 ID:YctSisQV0
あゆみの手を取り、朽ちた廊下を恐る恐る踏みしめていった。
933: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/05/15(日) 21:16:27.39 ID:YctSisQV0
あゆみ「ここに寄っていい?」
黒子「どうかしましたの?」
934: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/05/15(日) 21:16:55.52 ID:YctSisQV0
教室の中は、照明が一切灯っていなく、闇に閉ざされていた。
手にしたロウソクの炎で、室内がうっすらと照らされる。
が――人の気配は、まったくといっていいほど無い。
935: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/05/15(日) 21:17:48.12 ID:YctSisQV0
936: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/05/15(日) 21:18:59.53 ID:YctSisQV0
あゆみ「返事……書かれていない……誰も来ていないのかな……」
黒子「そのようですわね。足を踏み入れた形跡すらなさそうですの」
937: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/05/15(日) 21:19:33.70 ID:YctSisQV0
黒子「篠崎さん、貴女が前に来たときは、こんな死体は……」
938: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/05/15(日) 21:20:00.11 ID:YctSisQV0
慌てて振り返ると――背後の床には、あゆみが手にしていたロウソクが落ちていた。
床に転がった皿の上で、ロウソクが横向きになってもなお、芯に付いた炎が消えずに燃え続けている。
黒子「篠崎さん?危ないですわよ。火事になったらどうしますの」
939: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/05/15(日) 21:20:54.89 ID:YctSisQV0
あゆみ「……ヴヴヴヴヴヴヴ……」
940: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/05/15(日) 21:21:29.09 ID:YctSisQV0
黒子「篠崎さん?どうかなさいましたの?」
あゆみのあまりの変貌振りに、動揺してしまう。
問いかける声も思わず裏返りそうになっていた。
941: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2011/05/15(日) 21:21:56.65 ID:YctSisQV0
あゆみ「お前、汚い!!ああああああああ!!」
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