268:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/28(金) 03:55:43.31 ID:scyQj+zN0
「なんか最近よく…お弁当かわせてるって聞いたから…」
「あぁ…それだけだよ、滝壺は浜面の事好きなの?」
「私ははまづらの事すき」
「へぇ…いいじゃない」
そういうと麦野は再び前を向きなおす。
滝壺の無垢な表情の前で無表情を繕うのが難しかったから。
麦野と浜面の関係はシャケ弁当を買わせているだけ、なんて真っ赤なウソ。
当初は麦野が浜面を誘って成立した歪な関係。
ここ最近では浜面はよく「好きだ」とか「愛してる」とかつぶやくけど、果たしてどうだか。
麦野はそうした高位に応じるものの、そうした愛の言葉を言わなかった。
最初は麦野が浜面に首輪をかけたつもりになっていたが、気付けば麦野自身が浜面抜きの生活に耐えきれないからだになっていた。
本当は朝からお昼ごろまでずっと一緒にいる。
いや、むしろここ最近ではシャケ弁当を買わないで麦野が料理を作ることもある。
そしてその後に体を重ねる事もままある。だが、ここ最近は仕事が多いのでキスだけ。
欲を言えば毎日浜面と一緒にいて抱き合って体を重ねていたいと考えていたが、ここ最近、仕事が多くなってきているのでそれもかなわない。
そんなどうでもいいことをぼんやりと考えながら麦野は目の前にいる黒髪美人の女、滝壺が浜面をめぐるライバルであると認識した。
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