324:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/29(土) 18:08:07.60 ID:iSm8z8mn0
美琴の背中に隠していた人形だった。
麦野に気づかれないように背中にはっつけていた最後の切り札だった。
「…んの…ア…マァ…!」
麦野は怒りと苦痛に表情をゆがめ、最後につぶやくとどさりと床に体を沈めた。
美琴は「ふぅ」とため息をつく。
そして失神している麦野の様子をうかがう。
麦野と美琴の戦いの軍配は美琴に上がったようだった。
(手ごわい相手だった…早く復活する前に行かないと…)
美琴は施設の中枢があるであろう方面に向かって歩を進めようとするが、いや、と思い立ち止まった。
(あの狂った計画に…コイツも参加していた事になる…このまま逃がしておいていいのかしら?)
一瞬美琴は逡巡するがこの大規模な施設の全容を未だに把握していないので保留する。
一度刀を砂鉄に戻し、自分の所に引き寄せると、麦野の頭にヒットした人形を引き連れ、施設の奥に向かっていった。
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