428:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/08(火) 23:30:27.55 ID:4/Yp8CWbo
フレンダはとにかくここ最近よく姉の事を考えていた。
その度に断片的に思い出す、カナダに居たときの記憶。
フレーザー河でのアトランティックサーモン・フィッシングや冬に姉と一緒に行ったゲレンデ。
姉はスノーボードが得意だったな、とフレンダは思い出す。
そして姉の姿に憧れて始めたスノーボード。
学園都市に来てからは暗部の仕事でめっきりいけなくなってしまったゲレンデ。
「はぁ」とフレンダはため息をはきつつ、姉との懐かしい思い出を思い出す。
優しく包み込む様な母性本能とでも言おうか、滝壺のぬくもりから姉と暮らしていた時の記憶をよみがえらせる。
性格、容姿、年齢、ありとらゆる事が違うにも関わらず、ステファニーと滝壺が被ってみえる。
(滝壺に甘えれば甘えるほど…結局、本当のお姉ちゃんに会いたいって思う訳よ…)
すこし感傷的な気分に浸り、ちょっとだけ浮かない表情を作り上げる。
そのとき、フレンダの耳に不意に車のクラクション音が届く。
浜面の運転するシボレー・アストロが到着を告げる音だった。
(お、浜面きたきた!)
フレンダはクラクションを聞くと、浮かない表情を打ち消し、強引にいつもの笑顔をにんまりと作る。
そして彼女は「浜面遅いっ!」と言い、浜面の運転する車に乗り込んだ。
「あぁ、わりぃ。道が混んでてよ」
「結局私をあっつい中待たせて…!」
浜面はぺこぺことフレンダに頭を下げつつも車を走らせる。
二人は麦野達がいるであろうファミレスに直行していった。
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