644:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/03/06(日) 04:09:17.60 ID:9DJGvsKGo
「ちょっとね……」
「ちょっと…?何ですか?」と聞くが、あはは…と気まずそうに笑いを浮かべるだけだ。
的をえない会話のやりとりに絹旗は辟易し、窓から見える道路に止まっている車列に視線を向けることにした。
するとファミレスの駐車場に入ろうとしてウインカーを出している黒い日産のセダンが一台見えた。
浜面の買ったセドリックだった。助手席には麦野も座っている。
(パシリなのに遅刻…超許しませんよ、浜面…!しかも麦野と一緒に来るとは…全く…!)
絹旗は正午から少しだけ遅刻してきた浜面を見て、あの車を鉄くずに変えてやろうか思案する。
そんな事つゆ知らず、いや、そうなるのを避けたい。と意思表示しているかの様に浜面の車はウインカーを出しながらちょこちょこ道路を横切って駐車場に入ろうとしている。
浜面は運転席のミラーをあけてレストランの中を見ている。
どうやらアイテムがどこに座っているかどうか見ている様だ。
ファミレスのある車線とは反対方向側からやってきたセドリックはやがて駐車場に入っていった。
数分して浜面と麦野がやってきた。
浜面はすまん!遅れた!と入店して真っ先に絹旗達が座っている座席に向かって行くと謝った。
浜面が入店して一拍間が開いてから麦野が入店する。
「ごめん、ちょっと遅れちゃった」
軽く麦野は謝るとアイテムのメンバーをぐるっと一瞥する。
絹旗は何で浜面と麦野が一緒に来たか、聞き出したかったが、聞いて地雷でも踏んでしまっては…と思い、のど元まで出かかっていた質問をごくりと飲み下す。
そんな絹旗の葛藤等関係なしといった風に麦野はどかっと座席に腰を下ろす。
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