33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/19(水) 20:56:24.94 ID:IClwZiHj0
「良い忠犬ぶりだ。玖渚機関の『情報操作室』、弐栞らしい掌の返しようだね」
「勿体ないお言葉です」
古泉はその姿勢のままに動かない。頭を上げる事も無く地面に向けて言葉を発するが……どういうこった? 玖渚ってのはコイツが所属してる機関の正式名称で……ダメだ、分からん。
「だが、いけないな。古泉くん、君は間違えたよ。『玖渚友』の名に反応してはならなかった。君が弐栞なら尚更ね。トップシークレットはそれを知っているという事すら隠されねばトップシークレットとは言えないだろう。
情報操作、情報捜査が弐栞の仕事だけど、それは全てを知る権利を許されていると勘違ってはならないんだ。そうじゃない。そうじゃないんだよ。まあ、君の知るところだろうと名前を出したぼくもぼくだけどさ」
戯言遣いが古泉に近寄る。超能力少年は微動だにしない。
「以後、肝に銘じます」
「いいね。いい返事だ。ああ、顔を上げていいよ。ぼくだって玖渚の所属じゃない。壱外だから君とは同列だ。ただし、青色サヴァンの名を口に出す事がぼくには許されている。この事から大体事情は察して貰えるだろう?」
悪いが部外者の俺にはさっぱり分からんぞ、いーさん。第三者置いてけ堀ってそれは……まあ、そんなん今更か。
「はい。……もし宜しければ、お名前を伺ってもよろしいでしょうか」
顔を上げる事を許されたにも関わらず地に視線を落とし続ける古泉が言う。それにいーさんは一つ頷いた。
「名前は知らない方が良い。弐栞に戻ってからも詮索は控える事をオススメするよ。君の為にね」
ビクリ、古泉の肩が震えた。
「……もしや、貴方の二つ名は」
「『なるようにならない最悪(イフナッシングイズバッド)』。いや、『戯言遣い』と、こっちの方なら聞いた事くらいあるだろう?」
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