過去ログ - 病院坂黒猫「犯人はあなただ」《シロクロワールド》
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]
2011/01/22(土) 00:23:15.93 ID:buC7KwkN0
「今からお仕事ですか、お兄ちゃん」
十六になり、ますます美人具合に磨きがかかっている崩子ちゃん。学校には行ってないけど、毎日の図書館通いで、知識だけなら同年代と遜色ない程ある。勉強嫌いのぼくとしては頭の下がる思いだ。
「うん、そうだよ」
ぼくは崩子ちゃんにドラムバッグを見せた。余談だが、たまにぼくが崩子ちゃんに勉強を教える事もあるのだが、保健体育を教えてくれと言われた時は流石にたじろいだ。
閑話休題。
「まぁ、別に言う事などはありませんけど、その女子高生さんに手を出さなければ」
「ぼくは年下に手出しなんかしないよ」
「へぇー、そうですか」
そう言って冷ややかな視線を投げかける崩子ちゃん。
いや、だからぼくを何だと思ってるんだよ。
「姫姉さまに手を出していた所を見ると、察するにお兄ちゃんは女子高生フェチなのではないかとお見受けしますが」
「勝手な事を吹聴しないでくれ」
どこで誰が聞いてるかもわからないのに。壁に耳あり障子にメアリー。
でも、障子に張りつくメアリーちゃんにはちょっと萌えるな。
「ところで、戯言遣いのお兄ちゃん。今日のお夕飯はどうします?」
「作るの面倒だし、外で食べてくるかも」
「でしたら、私が腕によりをかけて何か作りましょうか?」
「それは助かる」
ちなみに崩子ちゃんは料理がうまい。こんなものを毎食食べていた萌太くんが恨めしいほど羨ましく思える。まあうらめしいのは萌太くんの方なのだけれど。
「よし、これで私の食費が浮きます」
「心の声が漏れてるよ」
いまだに貧しい生活をしている崩子ちゃん。それを強いてしまってるのはぼくに甲斐性がないからなのだが。
「では、戯言遣いのお兄ちゃん。息災と友愛を」
「じゃあね、崩子ちゃん」
ぼくは別れの挨拶をして、妖ちゃんの家に向かった。
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